10月はえにしアカデミーにとって”新学期”。
今年度は、上野谷加代子学長による講義からスタートしました。
10月6日 上野谷加代子 学長の講義
講義名【新・地域福祉と共生社会の創造】
【学生の学び】
- この講義を受講して、えにしアカデミーがスタートし、地域共生社会の実現に向けて自分に何ができるのかを考えるスタートラインに立った実感が沸いた。今後このアカデミーでの学びを通して「やりたいことをやれること」にどうつなげていくことができるかを考えていきたい。
- 民生委員児童委員の活動について、戦時中に知的障がいの子を持つ親を遠方の軍需工場へ異動させないように軍部に掛け合ったという話が印象的でした。民生委員児童委員が100年以上の歴史を持つ中で、行政や制度・施策とのつなぎ役となり住民に寄り添う重要な存在であることを改めて感じました。
- 『助け上手、助けられ上手』という言葉からは温かみや、意外と多くの人が出来ていないことではないかと
いう印象を受けました。助けられたら他の困っている人を助ける。その人がまた別の困っている人を助ける。この循環が職場では当たり前のことと言えるようにするのが今後の課題です。次第に職場から地域へとスケールアップするための足掛かりになればと思います。
10月6日 沖田行司 フェローの講義
講義名【伝統社会の学びと教え~江戸の子育て論と寺子屋教育~】
【学生の学び】
- 江戸時代の子育てを知り、現代において参考になることがあると思いました。
寺子屋での授業で、子どもたちが自由に好きな勉強をできるというのはよいなあと思います。子どもの発達それぞれにあった課題を与えるということは、現代の学校教育では難しいことです。
現在民生児童委員さんが取り組んでおられる子どもたちへの働きかけ(行事)などを参考に、福祉の力で以前の地域共同体のようなものを作ることが必要と思いました。
- 能力を伸ばすことに主眼を置いた人材教育ではなく、人としての資質を高めることに重きをおく人物教育が大事であることに共感した。まさに社会教育、生涯教育であり、子どものみならず人生を通して学び続けようとする前向きな姿勢が、豊かで幸せな人生を形成する1つの要因であると感じた。
- 社会共同体が教育機能を持っていた時代、庶民の自治で教育ができていた時代は、まさに社会で子育てができていたのだと思います。親以外の大人が子ども達を気にかけ、親自身も安心して相談できるような、安心して子育て、親育ちができる環境が地域社会の中で育まれていくことを目指した実践ができればと思います。
10月20日 市川忠稔 フェローの講義
講義名【滋賀の福祉のあゆみから行政の役割を考えてみる】
【学生の学び】
- 滋賀の福祉の歴史について、滋賀県から始まった福祉の取組として、先人の方々の努力が今の制度に繋がっていることを知った。制度がないところから施設づくりを行い「制度は後からついてきた」歴史があることに感銘を受けた。自分に置かれたポジションだからできることや、柔軟な発想で、地域と繋がり、新しい地域福祉と共生社会の実現を目指していきたいと感じた。
- うまく連携ができないと、つい行政批判をしてしまいがちですが、いつも上司から「行政と社協は『同じ根に咲く2つの花』だと思って、うまくやっていこう」と助言がありました。連携がうまくいかないのは、自分がどんな役割を果たせるのか、相手に説明できないことが原因の1つにあげられると感じます。自分の強みをアピールして、弱みをみせて、ですぎず・・・連携の狭間をつくらないよう精進します。
- 滋賀県初の先駆的な取り組みを紹介いただき、制度は後からついてきたということを教えていただきました。乳児検診や福祉圏域、グループホームやサービス調整会議など、滋賀県からはじまったことがたくさんあることについて、先人からのバトンを受け継いだ私たちがこれからの福祉を推進できるように自覚をもって取り組みたいと考えました。