★★ 4月7日 尾崎 史 フェローの講義 ★★

講義名【権利擁護支援の実践活動から考える】

【学生の学び】

  • 「権利擁護支援は一人ではできない」「いろいろの立場の人がかかわってこそ実現する」ということ、支援者の見過ごし・放置が重大な結果を招くことがあることをまずは職場内でしっかり共有したいと思います。「人の可能性は無限にある」「諦めないで追い求めていきたい」と、私も思います。
  • フェローがおっしゃっていた、「共生社会は自分や家族への影響を及ぼさない範囲でのみ目指されるものなのか」という問いかけをせざる得ないのが、今の日本の現実なのだろうと感じる。この悲しい現実を超えて、本当の意味での共生社会を実現するためには何が必要なのだろうと考えさせられた。
  • 権利が護られていないという現状は、福祉関連のみならず、ロシアのウクライナ侵攻を見ても強く感じる。権利擁護支援と聞くと、どうしても福祉関連を考えてしまうが、尾崎フェローは「なんらかの事情によって、自分の想いや考えを、他の人に伝えることができず、その結果、社会日常的に不利な立場に置かれている人たちを支援する活動」と定義され、その対象は、子ども・女性・患者・ホームレスなど、要するに「誰でも」であると言われた。人が幸せに生きていく、その人の暮らしが良くなるために、本当に大切なことだと改めて感じた。

  

  

★★ 4月14日 山本 朝美 フェローの講義 ★★

講義名【乳児院・児童養護施設の子どもたち~”えにし”をつなぐ実践を通して~】

【学生の学び】

  • 制度や仕組みがなくても、当たり前に、子どもを権利の主体として尊重し、つながり、支え合っていくという意識や文化の醸成が必要だと感じた。しかし、制度や仕組みがあってこそそれが進むという事もまた事実であり、今ここで何が起きているのか、何が必要なのかを現場の職8院が広く社会に発信し、問題提起していくことが本当に大切だと思う。
  • 講義の中で、フェローが「親でなくても、自分を愛してくれた記憶が大切」ということをおっしゃっていたのが印象的でした。食べるものがあって、暖かい衣服や寝るところ、入浴ができて清潔でいられる、というのではなく、人として寄り添ってくれる、困ったときは一緒に悩んでくれる人がいる。あるいは、いた。という記憶がその人を人として支える力なのだと思いました。
  • 子どもの育ちの連続性をいかにして担保できるか。子供の安心感をいかにして補償するか。小鳩乳児院でつくられたアルバムは、本当にきれいにまとめられていて、普段の職員さんの丁寧な関わりが伝わってきました。乳児院で生活したという現実は変えることができませんが、乳児院で大切にされていたという事実が形として残ります。ハローわくわく仕事体験を通して、就職に繋がった、就職への刺激になったという話も聞いたことがあります。その実施に当たって、ただ行かせるだけではなく、企業とのマッチング、お礼の手紙など目的を明確にした過程があったことを初めて知りました。

   

   

★★ 4月28日 斎藤 弥生 フェローの講義 ★★

講義名【介護保険制度から包括ケアを考える】

【学生の学び】

  • 介護保険課の居宅介護支援事業所で勤務する中、今回の講義は初心に戻る思いで拝聴しました。介護保険だけでは解決できない、地域で暮らし続けるためにも元気な時から地域とのかかわり、親族や家族との関わり、人とのかかわりの重要性を当事者の事例を通じて感じています。「自助」「互助」「共助」の機能をどのように進め、その力を発揮するか、これからにかかっています。
  • 最近、子育ての関係では、キッズラインといった、プライベートな支え合いの仕組みができてきているように、ヨタヘロ期を支える仕組みについても、時間をかけて、各地で支え合いの仕組みができてほしいと思う。高齢になってからの困りごとは、子育て期に匹敵するとも劣らない大変さが伴うものであり、このことがもっと世の中で当たり前に認知されていく必要があると思います。そしてその仕組みは営利企業によって河川のような形で提供されるのではなく、困りごとはお互いさまといった形で支え合いの仕組みができたら良いと思います。
  • 「共助」の言葉の使い方については、地域包括ケアシステムから生まれた言葉ですが、住民さんなどへの受け入れもよかったのか、様々な計画書等々で目にするようになりました。この言葉のおかげで「民間」という言葉が含んでいるプレイヤーの幅が非常に広いという事を伝えることができるのだと、現場では感じています。

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