★★ 1月6日 新崎国広フェローの講義 ★★

講義名【ボランティア・市民活動論】

【学生の学び】

  • ボランティアはお給料をもらって活動しているわけではないという前提に立ち返って考えたときに、本当に尊い存在であり、そういった方の自己実現や生きがいになっているということにも目を向けて、地域としても大切にしていかなければならないと感じた。一方でベースのボランティア基礎力みたいなものを活動者自身に根付けることが大事なのでは、と思う。
  • 福祉意識向上の実践のかたちともいえるボランティア・市民活動について学ぶことができた。講義の中で特に印象的だったのは「汗もかくけど口も出す」と「敷居は低く、志は高く」という言葉。現在の複雑化・複合化する「地域生活課題」に対する解決の仕組みのひとつのツールとして、重層支援体制整備事業が整備されたところであるが、そうした仕組みだけで課題解決が図られるわけではなく、大切なのは「心の問題」=福祉意識の向上が必要なのだと思う。
  • 福祉の世界を多くの人に踏み込みやすい環境にしていくこと。福祉の閉鎖性をなくし、地域社会に開かれた場所になるようにしていきたい。地域の人は、障がいを持っている人に対してどう接していいのか困っている人が多い。ソーシャルワーカーとして障がいを持っている人とそうでない人との懸け橋になりたい。

★★1月13日 増野隼人フェローの講義★★

講義名【医療的ケア児を支える】

【学生の学び】

  • 医療的ケア児についての課題にどのようなものがあって、どういう対応が必要であるかがよくわかる講義でした。自分は知り合いの医療ケア児を持つ母親の方から、老人施設とは違い施設の数が少なく、施設を選ぶことができないという声を聞いていました。先生の講義の中に同様の事例があり、皆同じなのだなと思った反面、どうすれば本人や家族に満足のいく支援ができるだろうかと思いました。
  • 介護支援専門員をしている中で、ご本人の思いの実現に向けて何ができるか、を常に考えています。しかし、現実には支援者間で「ご本人の想い」を共有することすら困難な場合があります。困難さを感じる場面に出くわすと、無力感と申し訳なさで嫌になることも多々ありますが、本日の講義を受けてすごく励みになりました。「可能な方策」ではなく、「思いを実現するためにできる方策」をこれからも考えていきたいと思います。
  • 医療的ケア児支援法が議員立法で成立したことは記憶に新しい。医療的ケアが必要な子供と、その家族の支援を目的とした法律である。相談支援の重要性は福祉サービスが細分化される中で、ますます高まっていると感じている。最後の手段として本人の意思がわからないときにはチームで相談し、本人の意思を「推定」せざるを得ないと思うが、「パターナリズム」に陥らないように常に謙虚に、果たしてその選択でよかったのかどうかを繰り返し確認をしながら実践を積み重ねていく必要があるのだと思う。

★★1月20日 加山弾フェローの講義★★

講義名【地域福祉とソーシャルワーク】

【学生の学び】

  • 「やらない理由なんて事務職でも思いつく、でもやる理由は退陣支援者にしか気づけない」という先生のお言葉、その通りと感じております。個別支援に没頭すると、ケースワークの行きつく先(個別課題の地域課題化)なんて、後回しどころかどうでもいいことになってしまうことが通常の思考ではないのかと、自分を慰めてしまいそうになることもままあります。しかし本日の講義を受けて、改めて個別支援サイドの目指すものの理解につながりました。
  • コロナ渦に入ってからますます人間関係が希薄化している中で、埋もれた「生きづらさ」に気づく(アウトリーチ)、そして「やる理由」を考える(地域アセスメント)、具現化することが必要であるが、まずはアンテナを張って問題に気付くということをしなければならない。また、アンテナを張るためには、職員や地域の人たちとどう連携をとるかが、大きなポイントになるかもしれないと思った。
  • 児童福祉界隈では、メディアによるネガティブな報道を受けてか、関わり続けることへの不安が高くなりやすいように感じる。その結果、虐待というラベリングの元、責任論や擦り付けが増長される。「やらない理由」というよりかは、「やりたくない理由」が露呈。それぞれが「やる理由」を見つけ、できることをすれば、もう少しうまくいくのにと感じることは多い。こどもの将来の福祉の向上のために出来ることは何かを考えて、出来ることをする。

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